
アメリカン・コミックス『スパイダーマン』や『ドクター・ストレンジ』といったマーベル・コミックを代表する名作をスタン・リー氏と共に生み出した伝説的なコミック・アーティスト、スティーブ・ディッコ氏が6月29日に90歳で亡くなりました。編集部一同、哀悼の意を込めてお伝えいたします。
スティーブ・ディッコ氏(享年90歳)
マーベル・コミックの代表作『スパイダーマン』や『ドクター・ストレンジ』など、スタン・リー氏と共に共同で生み出した伝説的なコミック・アーティストのスティーブ・ディッコ氏が2018年6月29日、マンハッタンの自宅で亡くなっていたことが報じられました。メディア等へが姿を見せない「謎めいた人物」としても知られるディッコ氏、謹んでご冥福をお祈りします。
美術学校時代に「バットマン」の作画家ジェリー・ロビンソン氏から指導を受けたこともあるディッコ氏。1953年にインカーとしてジョー・サイモン氏とジャック・カービー氏のスタジオに入ったのがプロ活動が始まる。
当時スタジオの同僚だったモート・メスキン氏からも影響を受けた。その時期にチャールトン・コミックスと関係を結び、後年に至るまでSF、ホラー、ミステリのジャンルで作品を提供した。1960年には他の作家とスーパーヒーローの「キャプテン・アトム」を共作した。
1950年代にはマーベル社の前身「アトラス・コミックス」で活動、その後マーベルで『アメイジング・スパイダーマン』や、『ストレンジ・テイルズ』誌の連載「ドクター・ストレンジ」の作画を一手に引き受けるなど、重要な作品を多く残した。しかし1966年にマーベル社を去った。その決定的な理由は明かされていない。
その後はチャールトンとDCコミックスで活動を続け、歴史の長いキャラクターのブルービートルを再生させたほか、クエスチョン、クリーパー、シェイド・ザ・チェンジングマン、ホーク&ダブなどの新キャラクターを制作した(共作も含む)。また独立系の小出版社でもコミックを描くようになり、アイン・ランドが唱えたオブジェクティビズム思想に強く影響されてミスターAというキャラクターを作り出した。
ディッコは作品を通じて自己を表現することを好み、ほとんどインタビューを受けなかった。コミック界で名誉あるジャック・カービー殿堂(1990年)およびウィル・アイズナー賞殿堂(1994年)に選出されている。
『スパイダーマン』の姿を生み出したディッコ氏
アメリカン・コミックの象徴的なキャラクターでもあり、世界中で愛されるマーベル・コミックスの『スパイダーマン』。そのコスチューム・デザインは、ディッコが手がけたものとして広く知られています。
当時の編集長であり、後のマーベル会長であるスタン・リー氏のアイディアを元に、ディッコ氏が具現化した『スパイダーマン』。
共同創作者としてマーベル・コミックの黎明期に貢献しました。
世界中から届くディッコ氏を惜しむ声 [7/13更新]
スタン・リー御大
Remembering Sturdy Steve Ditko – Stan pic.twitter.com/gpmbSF9s5S
— stan lee (@TheRealStanLee) 2018年7月13日
ジム・リー氏(コミック・アーティスト)
Sad to hear of the passing of the legendary artist and creator Steve Ditko. Beloved for generations-- his work was the Quirky to Kirby's Majesty and helped provide the early visual vocabulary in counterpoint to Kirby's power and influence. 1/3 pic.twitter.com/GvH8Mcrxg6
— Jim Lee (@JimLee) 2018年7月7日
ニール・ゲイマン氏(SF・ファンタジー作家/脚本家)
Steve Ditko was true to his own ideals. He saw things his own way, and he gave us ways of seeing that were unique. Often copied. Never equalled. I know I'm a different person because he was in the world. pic.twitter.com/2GFSA86Btj
— Neil Gaiman (@neilhimself) 2018年7月7日